■トプコパーライト
パーライトは、ガラス質火山岩である黒曜石、真珠岩、松脂岩を粉砕・分級・焼成して製造した鉱物由来の製品を総称した名称です。ガラス質火山岩は結合水の含有量により、黒曜石[ 水分2%以下]、真珠岩 [ 水分2~5% ]、松脂岩[ 水分5%以上] に大別されます。
これらの岩石は細かく粉砕し、溶融温度に急熱するとポップコーンのように膨張するという独特の性質を持ちます。
発泡・膨張したパーライトは低い嵩密度を示す(フワフワとした軽量物)ため、当社では秋田県と山形県の鉱区より採掘した真珠岩由来のパーライト原石を鉱区近くの1次加工工場にて粉砕・分級してパーライト精石の製造を行い、製品化は物流費対策のため、よりお客様に近い栃木県市貝町の栃木工場にて発泡以降の工程を行っています。
栃木工場ではパーライト精石をタテ型発泡炉で800 ~ 1000℃の急激な熱負荷を与え焼成させます。加熱によりガラス質が軟化するのと同時に、結合水が蒸発しようとして体積が数倍~20倍程度までに膨張(瞬間発泡)します。
こうして出来た製品は「トプコ」のブランド名で、紙袋・フレコンバッグにて包装し、トラック輸送・ジェットパック輸送・貨車輸送にてお客様へ出荷しております。
発泡・膨張したパーライトは多孔質構造であり、低い嵩密度・高い吸液性・断熱性・物理的化学的安定性などの特性をもつため、建築材料・土壌改良材・洗剤・充填材・保冷断熱材などさまざまな分野でご利用頂いています。
また、発泡パーライトを粉砕して粉末とし、分級を行って適切な粒度に揃えたものは、食品添加物のろ過助剤としてご利用頂いています。
■トプコパーライト建材向けグレード
化学的に安定しているパーライトは他の材料に混合して使用するのに適した性質を持っています。
また、不燃性、断熱性といった特性を持っているため、建築資材の材料として用いられています。
トプコ品名 | 3A | 1B | 2B | 5B | 1D |
---|---|---|---|---|---|
単位容積質量(kg/L) | 0.04-0.07 | 0.04-0.07 | 0.10-0.14 | 0.18-0.22 | 0.13-0.17 |
吸水量(ml/100g) | 900-1300 | 900-1300 | 300-500 | 200-400 | 200-400 |
粒度分布(wt%) | |||||
+1.0mm | 0-5 | 0-5 | 0-1 | 0-1 | 10-35 |
0.5~1.0mm | 0-15 | 15-35 | 0-20 | 0-10 | 30-50 |
0.3~0.5mm | 15-35 | 15-35 | 15-40 | 10-40 | 10-30 |
0.15~0.3mm | 25-40 | 15-25 | 20-40 | 30-60 | 5-20 |
0.15mm以下 | 20-40 | 20-40 | 20-40 | 20-40 | 5-30 |
■トプコパーライト助剤向けグレード
膨張パーライトを粉砕し、分級して中空構造を破壊した粉末が液体のろ過を促進するろ過助剤として用いられます。
ろ過助剤の用法にはプリコートとボディフィードとがありますが、トプコはその両方に使用できます。
従来の珪藻土ろ過助剤に比べると軽量で、単位容積あたりの質量が小さいのが特徴の一つです。
この白色の化学的に安定なろ過性に優れたろ過助剤はあらゆる液体の浄化に適しています。
トプコ品名 | No.31 | No.34 | No.36 | No.38 |
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色調 | 白色 | 白色 | 白色 | 白色 |
真比重 | 2.2 | 2.2 | 2.2 | 2.2 |
pH | 5.0-9.0 | 5.0-9.0 | 5.0-9.0 | 5.0-9.0 |
ケーク嵩密度(g/ml) | 0.24 | 0.19 | 0.19 | 0.20 |
平均粒子径(µm) | 25.4 | 27.6 | 27.9 | 31.9 |
透過率(Darcy) | 0.97 | 1.23 | 1.39 | 1.66 |